里宮から御嶽山へ向かう道を辿り、三合目に現れるのが「清滝」と「新滝」です。
深い森を背景に宿す荘厳な谷合から轟音をとどろかせる「清滝」は、古くから御嶽山を信望する行者が御山に登拝する際に必要とされる百日間の精進潔斎する行場でした。「清滝」は、車道からも姿が望める滝で、往時から信者が最も滝行を行った滝であり、清滝不動明王、清滝弁財天が祀られています。滝の高さは約30m、水量も豊富で、真冬には氷柱が出現しさらに荘厳な赴きを魅せます。
また「新滝」は、流れ落ちる滝の裏側に小さな岩祠があり、そこから滝を見ることのできる「裏見滝」とも呼ばれ、冬になると滝の流れが繊細な氷柱となって、一層神秘的な表情に変わります。新滝不動明王、八大龍王が祀られ、「新滝」でも修行全国から集う行者が岩窟に籠り、御嶽山登拝の前に必ず心身を清め、修行した神聖な場所です。